気象予報士が桜の満開を伝えた翌日、大雨で桜は散った。春の花の苗を買ってきて植えたけれどもうすぐ散ってしまいそう。隅に植っているアジサイとヒマワリ。あっという間に梅雨が来る。
「花係」だった小学生の頃、庭に咲いたアジサイを教室に飾った。アジサイは庭で元気に咲いていたけれど、教室のアジサイは直ぐに散った。想像より遥かに短くて一瞬だった。切り離したことで命が短くなったのかもしれない。綺麗なものを共有したいというエゴイズム。庭に咲くアジサイの中にも散っていくアジサイが日々あっただろうに。植物を殺したみたいだった。
百合の花粉は服についたら取れないとか、クロッカスは暗い棚の中で育てるとか、ヒマワリは日を浴びて顔をあげるとか。もらった知識が人生を豊かにしてきたなぁと思うこの頃。
園芸店に売っていたアジサイの花弁に見惚れた週末。大きさの違う花弁が集まって、規則的な形に整えられて、絵本の飛び出す仕掛けみたいだった。売り物になるって大変なことなんだ。手をかけるから値が高いのか、美しいから高いのか、手をかけるから美しくなるのか。同じ群青色のアジサイなのに、庭のと贈答用とは輝きが違うなんて余りにも現実。
その日の深夜、「夫が子を殴る」「半殺しまで」「警察を呼んで大ごとになるのは嫌」「子を守る自信はない」と話す人が映る番組を見た。胸が痛い。子どもを産み育てること、あらゆる可能性を孕みすぎている。子どもの希望(進学や習い事、留学とか。)を実現できない経済状況で産むという選択をする人が不思議でならない。自分たちだけの意志で命を誕生させることの責任、とてつもなく重い。戦争や事故で奪われる未来と、家庭の事情で奪われる未来は同じではないなと、連日のウクライナの報道を見て考える。考えるほど心が疲れるし、答えは出ないし、人それぞれという言葉で終わらせる。
誰もが幸せでいるってこんなにも難しいことを知る。残酷。
今日もまとまりのない終わり。
Believe Your Smile / V6
君が描いた未来の中に 僕は今映っているの?
遠い夢の中へ 歩いてゆこう どこまでも
君が何か言おうとして つぶやいた言葉が
街とクラクションの音に消された
通り過ぎる毎日から 自由になりたくて
これからの世界に 何かを探し続けているんだね
だけど信じてほしいよ
たったひとりしかいない君と巡り会えたから
ぼくはそばにいる いつでも I believe your smile
ふたり見上げたあの日の空に 君は何を求めてるの?
すれ違いもすべて乗り越えてゆこう
君が描いた未来の中に 僕は今映っているの?
遠い夢の中 歩いてゆこう 永遠に
そしてどんなに離れていても
君をいつも見つめてるよ
風の強い朝も雨の降る夜も
ふたりの選んだ未来のために もう少し強くなるから
この気持ちはもう 変わりはしない 永遠に