kiroku

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日々の記録

盆の終わり


祖父の墓参り。造花の飾られた墓ばかりで時の流れを感じた。掃除用の水を汲もうと思いバケツを持つと、バケツの底に蜘蛛の糸の塊が。中にはクモに捕まった虫の死体。バケツの外側にクモ。「殺したお前こそ水に流されてどこかへ行けよ」と言わんばかりに蛇口を捻り水を掛けるけれど、クモは流されず、バケツの外側に張り付いたままだった。思い込みで制裁を科す自分の恐ろしさ。墓石に水を掛けると墓石の熱が水を沸かし、墓地の温度を上昇させる。こんな気温では15分が限界だと思えてくる暑さのなかで、炎天下の甲子園を思いながら意識を保つことに集中する。私の体力の低下なのか、温暖化のせいか。生きている人間も、墓石の中の遺骨も辛いであろう墓参り。生きても死んでも、それなりの辛さがあるらしく、まさに地獄。

それに比べて曽祖母の眠る納骨堂は涼しくて快適だった。しかし、田舎は歩く人間も居らず、過疎中の過疎。数年後には町自体がなくなっているような雰囲気、木造の壊れかけのような家。スーパーの店員も老人なら、客も老人。少子高齢化の蟻地獄。内閣府によると「様々な施策の実施にも関わらず、出生数および合計特殊出生率の低下傾向には歯止めがかかっていない。(政府の少子化対策について: 子ども・子育て本部 - 内閣府)」らしい。さまざまな政策の実施にも関わらず……。そして、また、死にたいに限りなく寄っていく私。

news.yahoo.co.jp

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午後、スーパーで誰かとすれ違ってすぐ、強烈なタバコの匂いに包まれた。服、身体、髪、その人の全てに染み付いているような強烈な匂いだった。「多くの日本人は人種など興味なく、日本のルールを守れない人間が嫌いなのだ。」と何かの本で読んだ。規律を守れない日本人を見る日本人の視線ほど冷ややかなものはないかもしれない。

祖母と送り火をした。木が湿ったのか、なかなか火がつかず、燃えず。中途半端な送り火だった。会ったことのない祖父に思いを馳せる。会ったことは無いのに身近に感じて生きてきた不思議。

来週の金曜ロードショーは「となりのトトロ」。実家にトトロのビデオテープがあって、子どもの頃に何度も何度も見た。家の近くに雑木林のような場所があって、私もいつかトトロに会いたいなとか思ってた。もう子どもじゃないので叶わないけれど。何歳になっても来世はジブリの世界に飛びたい。

最近また体調が良くなくて悲しい。

暦ではすでに秋だと。信じられない酷暑…。